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ブエミ、WECとの日程重複によるFE欠場認められず 「もう少し長く続けたかった」

12シーズンにわたりフォーミュラEへの参戦を続けたセバスチャン・ブエミは、2025/26シーズン終了をもってエンビジョン・レーシングから離脱した。

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ブエミ、WECとの日程重複によるFE欠場認められず 「もう少し長く続けたかった」

 12シーズンにわたりフォーミュラEへの参戦を続けたセバスチャン・ブエミは、2025/26シーズン終了をもってエンビジョン・レーシングから離脱した。背景には、同時に参戦する世界耐久選手権(WEC)とのカレンダー重複があり、2026/27シーズンに向けて「フォーミュラEのレースを欠場しない」ことを求めるチーム側の方針と、WECを優先するブエミの意向が一致しなかったことがある。

 ブエミは、2014年のフォーミュラE発足時から参戦を続け、12シーズンで14勝と36回の表彰台、シリーズ最多となる17回のポールポジションを獲得。2015/16シーズンにはチャンピオンに輝いた。

 フォーミュラEでのレギュラー参戦を終えた理由についてブエミは、「WECとのカレンダーの重複のため」としている。2012年から参戦するWECとフォーミュラEでは、これまでにもカレンダーがクラッシュするケースがあり、シーズンによっていずれかの選手権を優先する判断をしてきた。ABB FIA フォーミュラE世界選手権2026/27シーズンは、7月の第14戦・第15戦の上海e-Prixと、ブラジル・サンパウロで開催されるWECが同一週末に開催される予定である。

 新型マシンGen4導入に際し、これまでブエミの一時的な欠場を許容してきたチームの要求に変化が生じた。エンビジョンは2026/27シーズンの契約をめぐり、ブエミに対し「レースを欠場しない」という条件を提示したとされる。
 これに対しブエミは、サンパウロでのWEC参戦を優先する意思を示し、エンビジョン離脱の決断に至った。これには、ル・マン24時間レースでの優勝や、WECシリーズでのタイトル獲得を目標としていることが背景にある。

 今年5月に開催されたル・マン24時間レースでは、ブエミが所属するトヨタ・レーシングのチームメイトである7号車が総合優勝を果たした。これを受け、自身にとって5度目となるル・マン総合優勝を改めて目標として掲げている。

FIA 世界耐久選手権に参戦するブエミ(左)とマヒンドラ・レーシングからフォーミュラEに参戦するニック・デ・フリース(中央)

 ブエミは、エンビジョン離脱の理由がWECへの参戦に集中するためであることを強調し、「もし重複がなければ、あるいは私がフォーミュラEを優先するつもりであれば、私はまだそこにいたと思います。残念ではありますが、その決断は私自身が(WECを欠場することを)『良くない』と考えた結果です」と語った。

 また、自身のパフォーマンスや年齢が離脱の理由ではないと語り、フォーミュラEでの参戦継続に意欲を持っていたことも明らかにした。
「引退というのは、遅くなったから、あるいは年を取ったからと決断するものでしょうが、私の場合は年齢や速さとは何の関係もありません。もう少し長く続けたかったと思っています。ですが、WECが年に9レースになり、フォーミュラEが13週末になることで、1年を通じ十分なカレンダーの余裕が確保できなくなりました」
「私はWECを優先しています。チームはこれまでも(フォーミュラEを)何戦か欠場することを受け入れなければなりませんでしたが、ある時点で、レースを欠場することが正しいことではないと判断したのだと思います」

 一方で、ブエミはエンビジョンから完全に離脱したわけではない。2026/27シーズンはアドバイザーとしてチームに所属することが発表されており、ブエミ自身も「いくつかのレース週末でチームに帯同する」と予定を明かした。一方で具体的な内容については「まだどうなるかはわからない」としている。

 エンビジョンは2026/27シーズンを迎えるに際し、ブエミとそのチームメイトであったジョエル・エリクソンにかわり、マキシミリアン・ギュンターとルーキーのザック・オサリバンを起用する。自身の後継となる若いドライバーの加入に際し、「彼らが成長し、良い結果を出せるように、できる限りの形でサポートしていきます」と語り期待を示した。

 オサリバンについては、「良い姿勢を持っています。非常に速く、それもすでに証明しています。Gen4は完全に異なるレースフォーマットですべてが違うため、どうなるかを予測するのは非常に難しいでしょう。ですが、彼は数年前からチームに関わっているので多くのことを知っていますし、何を成し遂げるかを楽しみにしています」と高く評価し、Gen4導入による不確定要素があるとしながらもこれまでシミュレータードライバーとして携わってきた経験に信頼を寄せた。
 一方でギュンターに対しては「心配していません。何度も移籍した経験もあり、何度もレースに勝っていますから、やり方はわかっているでしょう」と述べた。

 また、ブエミは環境問題への取り組みについても言及し、生活とともにあったフォーミュラEでの12年間を振り返った。
「私は環境問題に対し、できる限り貢献しようとしています。家では、妻が電気自動車に乗っていますし、ソーラーパネルも設置しています。できるだけ効率的に生活しようとしていますし、子どもたちにもできる限り教えていますからね」

 なお、これらの決断の一方、ブエミについて来季からフォーミュラEに新規参戦するフォーテスキュー・ゼロ・レーシングへの加入の可能性が報じられている。電動レースへの意欲を依然明らかにしている通り、WECと重複する上海e-Prixの2レースでの欠場をチームが認める限り、電撃復活につながる可能性が残されている。

文・インタビュー=矢野 巧


 

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