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フォーミュラE新舞台にザントフォールトとブランズハッチ デ・フリース、常設サーキット開催は「合理的」

フォーミュラEは2026/27シーズン、オランダのザントフォールト、英国のブランズハッチ、アメリカのサーキット・オブ・ジ・アメリカズ(COTA)の3か所を新たな開催地に加えた。

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フォーミュラE新舞台にザントフォールトとブランズハッチ デ・フリース、常設サーキット開催は「合理的」

 フォーミュラEは2026/27シーズン、オランダのザントフォールト、英国のブランズハッチ、アメリカのサーキット・オブ・ジ・アメリカズ(COTA)の3か所を新たな開催地に加えた。いずれもF1世界選手権を開催実績を持つ常設サーキットだが、なかでもザントフォールトとブランズハッチは狭く起伏にとんだ複雑な伝統的なレイアウトを特徴とする。史上最高のパフォーマンスを持つGen4マシンが導入されるシーズンにおいて、ドライバーに対し挑戦的な”オルドスクール”トラックの導入はどのような影響を与えるのか注目される。

 オランダ人のニック・デ・フリースはFEnaviの取材に対し、オランダ初のフォーミュラEレースがザントフォールトで開催されることを歓迎するとともに「本当に素晴らしいコースです。あのバンクは新しい経験になると思います」と語った。自身のキャリアにおいてはメキシコ・プエブラやアメリカ・マイアミでもバンクのあるレイアウトを走ってきたとしたうえで、ザントフォールトサーキットが持つ19度のバンク角コーナーへの期待もあらわにした。

 一方、ザントフォールトでのレースについては現時点で明確な見通しを立てるのは難しいという。デ・フリースが所属するマヒンドラ・レーシングはGen4時代におけるフォーミュラE参戦を決めた最も遅いマニュファクチャラーであり、「十分な走行距離を走れておらず、車の感覚や理解を得られてはいません」として、開発における大きな遅延を否定しなかった。母国レースにおいて、Gen4マシンが引き出すパフォーマンスやレース展開については「自分が何を期待できるのかについて、全体像を持つにはまだ早く、やるべきことがたくさんあります」と述べた。

 Dutch e-Prixは、土曜日にレース距離が短くエネルギーマネジメントの必要性を抑えた「E-Prix Unleashed」、日曜日にフルディスタンスレースである「E-Prix」が実施されるダブルヘッダーの週末となる。デ・フリースはコースの一部をショートカットする形のショートレイアウトでイベントが開催されると見解を示したうえで、「エネルギーだけでなくバッテリーに制限があり、オーバーヒートしデレーティング(定格軽減)するのを避けるためペースをセーブをする必要があると理解しています」と述べた。
 オルドスクールトラックで発揮されるGen4マシンの高いパフォーマンスを予想しながらも、「完全にプッシュし続けることはできないと思います。Unleashedは短いですが、やはりマネージメントは必要になるでしょうね」と分析した。
 それでもザントフォールトへは、「昔ながらのサーキットですから。レースはかなりアグレッシブになるでしょうね」と高い期待をあらわにした。

 ザントフォールトと同様、2027年にフォーミュラEの新たな舞台となるのが英国のブランズハッチだ。これまでロンドンのExCeL Londonを中心とする市街地コースで開催されてきたロンドンe-Prixは、2027年からブランズハッチへ移り「British e-Prix」として実施される。

 イングランド・ケント州に位置するブランズハッチは、狭いコース幅と大きな高低差を特徴とする伝統的なサーキットであり、英国でレースキャリアを積んだドライバーにとってはなじみ深いトラックだ。
 フォーミュラE CEOであるジェフ・ドッズ氏にとってもゆかりのあるサーキットであり、「近隣で育った私にとって、このサーキットは個人的にも特別な場所です。かつてはバイクに乗ってレースを観戦しに来ていました」と述べている。ブランズハッチがそのポテンシャルを十分に活用されていないサーキットであると考え、フォーミュラE開催の場に選んだとも語り、「Gen4による英国初開催の舞台として、ここがスリリングなレースを生み出すことを確信しています」としている。

 2026/27シーズンからフォーミュラEデビューを果たすザック・オサリバンは、ブランズハッチで自身初のホームレースを迎えることについて「とても楽しみにしています。ブランズハッチは素晴らしいサーキットだし、過小評価されていると思っています」と語った。オサリバンはブランズハッチでの経験は過去のものだけでなく、今年も英国を拠点とする選手権においてテスト走行を実施している。親しみ深いコースでフォーミュラEが開催されることについて、「世界選手権がブランズハッチに戻ってくることになります。開催される国際的な選手権はあまり多くないですし、面白いことになりそうです」と述べた。

 一方、パドックやガレージ、ピットレーンの狭いブランズハッチは、レース運営や展開上の課題にもなり得るとして、ピットレーンで一時停止して急速充電を行う「ピットブースト」の運用にも関心を示した。
「パドックはかなり狭いのに、マシンはとても大きい。ピットブーストでは大波乱が起きるかもしれませんし、どうなるのか興味深いですね」

 ブランズハッチを運営するMotorSport Visionのジョナサン・パルマーCEOは、「2027年にフォーミュラEがブランズハッチで開催されることは、このサーキット、選手権、そして英国モータースポーツにとって重要な節目となります。フォーミュラEは目覚ましい進化を遂げており、Gen4マシンによって性能が大幅に向上することで、私たちの誇る象徴的なグランプリ・サーキットは、この選手権にふさわしい挑戦の舞台を提供できます」と述べている。

 一方で、英国人のジェイク・デニスはロンドン市街地コースは最高のレースであったとし、「エクセル・ロンドンはシーズンでも最高で、特別な素晴らしいイベントでしたから、なくなってしまうのは非常に寂しいです」と述べた。多くのドライバーからも市街地コースの消滅へ寂しさへの声が上がっているのも事実だ。

 フォーミュラEはこれまで、都市部の公道を利用した市街地コースを選手権の特徴としてきた。しかし、市街地でレースを開催するには公道の閉鎖や仮設設備の設置が必要となり、開催都市にも相応の負担が生じる。また、エクセル・ロンドンの市街地コースはコース幅や角度のきついコーナーの形状がGen4時代におけるレース開催の障壁になるなど、新時代を迎えるにあたり市街地会場は課題を抱えることとなっている。

 これに対しデ・フリースは、常設サーキットへの転換を「安全性という観点からフェアな選択だと思います」としている。市街地開催についても「都市を1週間閉鎖すると非常にコストがかかりますし、サーキットを建設することで生じるさまざまな混乱に都市側が対応しなければならないため、多くの制約もあります」と述べ、「安全性という観点からも、仮設よりも常設サーキットのほうが少し安全だと思います」と見解を示した。



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