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開幕戦ジェッダE-Prix開催の最終決定は10月中旬か 情勢悪化による物流問題が影響

ABB FIA フォーミュラE世界選手権2026/27シーズンの開幕戦となるジェッダE-Prixをめぐり、開催の最終判断が10月中旬をめどに行われる可能性が浮上していることがわかった。

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開幕戦ジェッダE-Prix開催の最終決定は10月中旬か 情勢悪化による物流問題が影響

 ABB FIA フォーミュラE世界選手権2026/27シーズンの開幕戦となるジェッダE-Prixをめぐり、開催の最終判断が10月中旬をめどに行われる可能性が浮上していることがわかった。

 現在のカレンダーにおいて、12月18日・19日にサウジアラビア・ジェッダで第1戦・第2戦のダブルヘッダーレースの実施が予定されているものの、今年2月以降の中東情勢の変化の影響を受け、ジェッダでのレースおよび選手権運営に影響を与えているとみられる。

 中東情勢をめぐっては、今年2月のアメリカ合衆国によるイラン・イスラム共和国への攻撃で交戦が湾岸地域を中心に拡大した。紅海に面するサウジアラビア王国のジェッダは比較的安全な都市であったものの、9月にはイエメンのホーシー派がサウジアラビア南部の軍事施設及び民間施設への攻撃を開始し、紅海沿岸部一帯を制圧したとしている。

 サウジアラビア全土については、イエメンとの国境地帯などを除き、日本国外務省の危険情報はレベル1の「十分注意してください」とされている。一方、外務省は9月20日にも中東情勢を受けた注意喚起を発出し、ホーシー派とサウジアラビアの間で攻撃が続いていることや、航空便の欠航、一時的な空域閉鎖などへの注意を呼びかけている。

 このような状況下において、世界自動車連盟(FIA)と世界ラリー選手権(WRC)は9月17日、11月12日~15日に予定されていたラリー・サウジアラビアを2026年のWRCカレンダーから外すことを発表した。
 地域情勢により生じた物流面の不確実性が理由とされている。一方、同ラリーはFIA中東ラリー選手権の一戦として予定通り開催される。FIAはサウジアラビアの主催者や大会の将来的な開催についての信頼に変化はないとしており、2027年のWRC復帰を目指す方針も示している。

 WRCのように、サウジアラビア国内での選手権開催の可否ではなく、世界選手権のロジスティクス的問題が生じていることが焦点となる。

 フォーミュラE は今年6月の2026/27シーズンのカレンダー発表の時点で、中東情勢を理由にジェッダE-Prixを開催できない場合は、1月16日にメキシコ・メキシコシティE-Prixを開幕戦として実施するとの方針を示していた。
 6月時点では中東での選手権開催に障壁はないとの見通しを示していたものの、中東情勢の不透明さが大きく影響を与えていることは間違いなく、国際物流や渡航への影響を鑑み10月中旬をめどに開催可否の判断が迫られているとみられる。

 現在、ホーシー派の紅海沿岸の制圧による影響は大きく、アメリカのイラン攻撃以降、ホルムズ海峡を通過せずに原油を輸送するための代替ルートに大きな制約を与えている。

 国際エネルギー機関(IEA)によると、サウジアラビアとアラブ首長国連邦はペルシャ湾を迂回するため、紅海側のヤンブーやUAEのフジャイラを利用した輸出を増やしてきた。両港を通じた輸出量は2月の1日あたり410万バレルから6月には780万バレルまで増加したが、紅海でのホーシー派による攻撃を背景に8月には550万バレルまで減少。さらに9月初旬には、ヤンブーへ原油を輸送するサウジアラビアの東西パイプラインが攻撃を受けて停止し、迂回輸送能力がさらに制約された。

 サウジアラビアでは9月、ヤンブーからの原油積み出しが一時停止し、欧州向けの一部貨物がキャンセルされたことも報じられた。その後、オマーン経由で原油を供給する動きもみられるなど、既存の輸送網を別の経路へ切り替える対応が進められている。

 サウジアラビア発着の物流網が完全に停止したわけではないものの、迂回ルートのさらなる迂回輸送にも限界がある。情勢の不透明さの高まりもあり、ジェッダE-PrixやフォーミュラEに参画する企業や大会主催者は従来より大きな不確実性を抱えているのが現状である。

(文=矢野 巧)

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