メインコンテンツにスキップ
トップ/ニュース

ローラ・ヤマハ・ABT、サス破損と共通コンバーター不具合で2台リタイア ヤマハ梅田氏「ルーカスとの最後のレースで良い結果を」

15日、ABB FIA フォーミュラE世界選手権の第16戦ロンドンE-Prix決勝では、ローラ・ヤマハ・ABT フォーミュラEチームのゼイン・マロニーとルーカス・ディ・グラッシの2台がマシントラブルに見舞われ、リタイア …

Shareこの記事を共有
X
ローラ・ヤマハ・ABT、サス破損と共通コンバーター不具合で2台リタイア ヤマハ梅田氏「ルーカスとの最後のレースで良い結果を」


 15日、ABB FIA フォーミュラE世界選手権の第16戦ロンドンE-Prix決勝では、ローラ・ヤマハ・ABT フォーミュラEチームのゼイン・マロニーとルーカス・ディ・グラッシの2台がマシントラブルに見舞われ、リタイアに終わった。

 マロニーは決勝レース6周目に左側のサスペンションを破損してマシンを止めた。今週末の走行セッションではマシン左側への接触が一度もなかったうえ、第13戦上海E-Prixでも右側のサスペンションが破損してリタイアしており同様の症状が続いていることから、構造的な問題を含めて原因の究明が進められている。なお、車両のアッセンブリはドイツのABTの担当領域である。

 一方、今季限りで12年間のフォーミュラEキャリアに終止符を打つディ・グラッシは、21周目にバリアへ直進する形でリタイアした。オンボード映像からもマシンを制御できていない様子が確認されたが、原因はバッテリーの電力を車両の各システムに適した電圧に変換する共通部品”DCDCコンバーター”の不具合だったことを、ヤマハ発動機の梅田泰宜プロジェクトマネージャーが明かした。
「ルーカス(・ディ・グラッシ)のマシンはDCDCコンバーターのエラーが発生しました。走行中に一度エラーをクリアして走り直したのですが、再発してしまいました」

 DCDCコンバーターは、高電圧の駆動用バッテリー(RESS)から48V電源を生成する装置。今回発生したエラーによってブレーキ・バイ・ワイヤに必要な電力が供給されず、正常な制御ができなくなったという。
 このコンバーターはフォーミュラEの共通部品であり、パワートレインを供給するヤマハにとっては制御できない領域となる。昨日時点で、FIAのエンジニアとヤマハのソフトウェア・システムチームが原因の調査、分析を進めている。

 ローラ・ヤマハ・ABTでは、昨年のロンドンでGセンサーが電気的ノイズを誤って大きな入力として検知し、マシンが停止する技術的トラブルが発生していた。また、ターン14付近にはマシンが跳ねる箇所があり、トラクションの制御が難しいという。ただし、今回発生したシステムエラーについては、こうしたシステム・路面環境との関連性はないと説明された。

 ロンドンE-Prixは、バンピーな路面を苦手とするローラ・ヤマハ・ABTにとって相性の良いサーキットではない。一方で、第13戦上海E-Prixではディ・グラッシが優勝するなど、コース特性によっては高いパフォーマンスを発揮してきた。
 今季のトラックとの相性について、梅田マネージャーは次のように振り返った。
「ロンドンは現在のシステムではあまり相性が良くなく、特にトラクション面でドライバーが苦戦しています。ただ、グループ予選ではカットラインとコンマ2秒差まで詰めるなど改善は見られています」
「今シーズンのマシンで相性が良かったのはベルリンや上海です。逆に一番厳しかったと感じるのは東京ですね。」

 2台がトラブルに見舞われ、十分なレース走行のないまま、チームはきょう16日に第17戦を迎える。梅田マネージャーは、最終戦となるきょうのレースで2台ともポイントを獲得することを目標に掲げた。
「ゼイン(・マロニー)はセットアップを外してしまっていた部分がありましたが、データから改善の方向性が見えています。明日は両ドライバーとも予選でデュエルに残り、決勝でもダブルポイントを獲得できるよう取り組んでいきます」


 また、第17戦はGen3 Evoにとって最後のレースとなる。Gen3 Evoが導入された2024/25シーズンからフォーミュラEに参入したヤマハにとっても、2年間の活動の集大成となる。
 さらに、シーズン1からフォーミュラEに参戦し、12年間の経験を生かしてチームをけん引してきたディ・グラッシにとっては、これがキャリア最後のレースとなる。梅田マネージャーは最終戦への意気込みを語った。
「ローラ・ヤマハ・ABTでタッグを組んで参戦して2年が経ちました。特にローラとヤマハにとっては初参戦で分からないことも多い中、シーズン1から参戦しているルーカスの豊富な知見やフィードバックのおかげで、1レース、1テストごとにチームとして成長できました」

「明日はGen3 evoの最後となる節目のレースです。気持ちを切り替え、ルーカスとの最後のレースで良い結果を出すことはもちろん、オペレーション面を含めてミスなく自分たちのパフォーマンスを最大限発揮したいです」

(文=矢野 巧)
(インタビュー=矢野 巧・河合優利)

Shareこの記事を共有
X
前の記事ポルシェのウェーレインが完勝。FCYに泣いたエバンスは8位【第16戦 ロンドンE-Prix 決勝】
次の記事ウェーレイン優勝で首位浮上 最終戦へ「狙うは勝利だけ」

コメント(0

コメントを残す