
アンドレッティ・フォーミュラEは、22日に開催されるマドリード・ルーキーテストに、ポルシェカップ参戦中のカラム・ボイジンと、F1アウディ育成プログラムに所属するフレディ・スレイターの英国人ふたりを抜擢した。なかでも27号車のステアリングを握るスレイターは、世界中が熱い視線を送るタレントの一人。多種多様なマシンを操ってきた若き才能は、多くの障壁を突破しフォーミュラEデビューを果たす。

アンドレッティのロジャー・グリフィス代表は、数年前からスレイターのキャリアを注視してきたという。
「彼がイギリス人であること、そして我々もイギリスを拠点とするチームであるという点もきっかけのひとつです。数年前からフレディに注目してきて、もちろんジュニアフォーミュラでの成長も見てきました。そして今や世界の誰もが話題にする名前になりましたね。」

起用に向けた具体的な協議が始まったのは、昨年12月のハワイだった。
「ハワイで休暇を楽しんでいた時だったのですが、そこでアウディ育成プログラムの責任者であるアラン・マクニッシュと「どうすればこれを実現できるか」と話し合うことになりました。何度も何度も話をしましたが、私たちとアウディの間で良い調整ができ、結果的には非常にうまくいきました。また、我々がポルシェのパワートレインを使用しており、ポルシェがフォルクスワーゲン・グループの一員であることもプラスに働いていますね。」
今回のテストは、スレイターの持つポテンシャルを評価することが目的だという。
「起用に際し、もちろん多くの要因がありましたが、一番はフレディが評価するに値する非常に興味深い才能だと考えたからです。彼にチームとの未来があるかどうかはまた別の話ですが、今は彼がどう適応していくかを見守りたいと思っています。チームに新しい人材としてフレディを迎え入れるということで、私たちはかなり興奮しています。」

弱冠17歳で名門アンドレッティの機会を掴んだスレイターは高揚感を隠せない様子。
「アンドレッティのような歴史と伝統ある特別なチームに17歳でドライブする経験を得たということは素晴らしい経験。初めての実車走行を心待ちにしていました。」
今回ステアリングを握る27号車はジェイク・デニスの車だが、彼自身にとってもカート時代から親しんできた馴染み深い番号だ。
「ジェイクの車を僕もドライブできるうえ、このチャンピオンシップで27号車を走らせるのは素敵なことだし、とても嬉しいです。」
今週末、チームに帯同して得た最大の学びは、FE特有のエネルギーマネジメントだった。
「エネルギーを温存しながら、同時に互いにレースをするというのは非常にトリッキーですね。理解するのは大変で、もちろん今もさらに突き詰めている段階です。」
グリフィス代表がその才能を高く評価するスレイター。数週間前にはすでにシミュレーターでの準備を終えていた。テストに向けては、冷静に自らの役割を見据えている。
「チームにできるだけ多くのデータを提供し、マシンの開発を進めてきました。リアリティの面で本当に素晴らしいシミュレーターで、とてもポジティブな感触を得られました。テストに関しては過度な期待はしていません。まずは楽しみ、そして自分をより良いドライバーに成長させ、できる限り多くのことを学び、チームにデータを持ち帰ること。そして、この初めての経験を純粋に楽しむことが目標です。」

また、スレイターのチームメイトとして28号車のステアリングを握ることとなるボイジンだが、グリフィス代表は当初の予定には入っていなかったと明かす。
「実はカルムは急遽追加されたメンバーなんです。本当は別のドライバーを乗せる予定だったのですが、残念ながら彼が最近負傷してしまい、計画を変更せざるを得ませんでした。」
急遽代役を務めることとなったが、チームにとってボイジンの実力に疑いの余地はないという。
「ポルシェのドライバーということもあり、1年前にシミュレーターで彼を評価しました。非常に優秀なドライバーだったので、彼のスキルについては把握していましたし、昨季同じくポルシェパワートレインを搭載するクプラ・キロをドライブした経験があり、フォーミュラEのマシンに慣れていたことも、我々にとって良い条件となりました。」

緊急招集でフォーミュラEに戻ってきたボイジンは代表の言う通り、準備は整っているという。
「今回の招集には驚かされたし、嬉しいサプライズでした。確かにかなり、かなり急な話でしたけどね。これほど輝かしい歴史を持つ名門アンドレッティの一員として走れることは、自分にとって大きな名誉です。直前まで予想だにしていなかったですが、知らせを聞いたときは思わず笑みがこぼれましたね。昨季の経験もあるし、準備もより整っていると感じているから、楽しいテストになると思います。」
今年、フォーミュラカテゴリーからスポーツカーの世界に戦いの場を移した彼。冬に行われたアジアン・ルマン・シリーズではLMP3クラスに参戦し、開幕戦セパンで2位表彰台を獲得した。今後はポルシェ・カレラカップ・イギリスへのフル参戦が決まっているが、フォーミュラEでの未来が目標から外れたわけではない。
「最終的な目標は、どのカテゴリーであれ世界チャンピオンになることです。フォーミュラEにも自分の未来があると感じていますし、レースもチャンピオンシップの雰囲気も気に入っています。もちろん一刻も早く世界選手権で勝ちたい。道がどこへ続いていようと、そこへ突き進むだけです。」「テストの内容は簡単です。速く走る。それだけ。」





コメント(0)
コメントを残す