ミュラー、息子との約束を果たした初優勝に「安心してる」【ベルリンE-Prix プレスカンファレンス】

ミュラー、息子との約束を果たした初優勝に「安心してる」【ベルリンE-Prix プレスカンファレンス】

 5月2日にテンペルホーフ・サーキットで開催されたABB FIA フォーミュラE 世界選手権の第7戦ベルリンE-Prix。日産フォーミュラEチームのオリバー・ローランドが3位、シトロエン・レーシングのニック・キャシディが2位表彰台を獲得。そして表彰台の頂点に立ったのはポルシェ・フォーミュラEチームのニコ・ミュラー。自身フォーミュラE参戦69戦目にして、ついに初優勝を手にした。
 この3人がレース後プレスカンファレンスに登壇した。


ニコ・ミュラー
ポルシェ・フォーミュラEチーム

Photo: Joe Portlock/LAT Images

初優勝おめでとうございます。ついに「フォーミュラEウィナー」と名乗れる今の気分は?

まだ実感が湧いていませんが、とにかくホッとしていますし、感謝の気持ちでいっぱいです。ゲストやファンを誇らしい気持ちにさせたい、ポルシェの歴史に特別リバリーで新たな1ページを加えたいと思っていましたから、特別な週末になりました。

今日の勝ち方は誇らしいですね。フォーミュラE参戦69回目の挑戦で、しかもポルシェのモータースポーツ75周年の節目にベルリンで優勝でき、最高です。
この(特別カラーの)レーシングスーツは自宅のジムに飾るつもりです。モチベーションが上がらない日に、なぜ自分がこれほど努力しているのかを思い出させてくれるアイテムになりますからね。マシンの方は、すぐに通常のリバリーに戻ってしまうと思いますけど。

今日はご家族も観戦に来られていましたね。

息子とともに表彰台に登壇したミュラー。
Photo: Joe Portlock/LAT Images

家族がサーキットに来ることは滅多にないのですが、今回は数少ない例外でした。息子が「ローランド(日産)はいつも娘を表彰台に連れて行っているのに、僕はいつ行けるの?」と言っていたんです。私は「勝ったときだよ」と答えましたが、今年初めて応援に来てくれた今日、その約束を守ることができました。8か月の娘にとっては人生初のレース観戦でした。妻も、仕事に集中できるように家庭を完璧に支えてくれています。家族のサポートには心から感謝していますし、この瞬間を分かち合えて幸せです。

インタビューでフォーミュラEは「最もチャレンジングなシリーズだ」と言っていましたね。その理由はなんでしょう?

特に今年、レギュレーションサイクルの4年目ともなると、マシンの絶対的なパフォーマンス差が極めて小さくなり、どのパッケージが勝つか予想がつきません。トップから最後尾までコンマ数秒の差しかないため、前を走るにはすべてを完璧にこなす必要があります。 それに加え、レースには予測不能な要素が多すぎます。ただ速いだけでは全く足りず、ドライバーとして完璧でなければなりません。
表彰台を争うためにやるべきことが多すぎますし、ひとつのミスが容赦なく襲い掛かるチャンピオンシップです。だからこそフォーミュラEを愛し、時には憎むこともあるのですが(笑)。


ニック・キャシディ
シトロエン・レーシング

Photo: Joe Portlock/LAT Images

ニック、今の気分はどうですか? 背中の怪我もあったようですが、表彰台に立ったことで痛みも少しは和らいだでしょうか。

まだ100%の状態ではありませんが、今日の結果には本当に満足しています。率直に、予選とレースのパフォーマンスにとても満足しています。ようやくここへ戻ってこれた、という感覚です。

シトロエンに移籍した今シーズン、すでに表彰台の1位〜3位をすべて経験していますね。シトロエンが参戦してわずか7戦、この結果には驚いていますか?

ここ2戦、私は十分な仕事ができていませんでした。運がなかった面もありますが、それ以上に自分のミスで厳しい状況を招いていたと自覚しています。ですから今日の目標は、自分の間違いを理解し、改善することでした。最終的にそれができたと感じています。

このレースの追い上げはこれまでの自己ベストのひとつだと言えるほど誇りに思っています。
(チャンピオンシップ争いについては)実力は拮抗していますし、シーズンはまだまだ長い。まだ上位勢のパフォーマンスレベルには完全に追いついていません。
この結果をもとに勢いに乗り、残りのシーズンも戦っていきたいですね。

それから、ニコに「おめでとう」と言わせてください。今日の彼は別次元でした。彼はもっと勝っていてもおかしくない一流のドライバーです。素晴らしいシートとポジションにいますから、ローランドと共にチャンピオンシップを争うことになるでしょうね。彼の勝利を見れて本当に嬉しいし、その彼に次ぐ2位になれたことを誇りに思います。


オリバー・ローランド
日産フォーミュラEチーム

Photo: Joe Portlock/LAT Images

オリバー、チャンピオンシップリーダーのエド(アルド・モルタラ)も含めた激しい表彰台争いでしたが、楽しめましたか?

ええ、良かったです。今シーズンは予選の速さがいまひとつだったので、今回の予選でセカンドローからスタートできたのは大きな進歩でした。レース序盤はバランスに苦戦し、ずっと格闘していましたが、ニックと同じく私も今日のレースは自分のベストレースのひとつだったと感じています。ピットストップのタイミングなど色々な要素もうまくコントロールできましたし、力強いレースができました。
7戦中4回の表彰台というのは悪くないですね。あとは、表彰台に乗れない日でも着実にポイントを稼ぐことが大事ですね。

レース中、無線ではピットブースト(急速充電のピットストップ)のタイミングについてやり取りがありましたね。最終的にチームはあなたの判断を信じ、それが結果につながりました。

シミュレーターで戦略について多くの準備をしていますが、今回はチームがうまくスリップストリームを使えている状況にいたことを完全には把握していなかったようです。あのままステイアウトしたほうが効率的でしたし、フルコースイエローやセーフティカーが出る可能性も考えると、最後にピットへ入る方が有利だと判断しました。
チームはニック(の戦略)に対応するように言ってきましたが、私はピット戦略でトップに立つことよりも、終盤までエネルギーを温存することに集中したかったんです。私の判断を信頼してくれたことを願っていますし、今夜また話し合ってさらに改善していきます。

明日もまたレースがあります。今日と異なる形式のレースですが、自信のほどは?

明日のレースは、予選に出なくても勝てるんじゃないかと思うほどクレイジーな展開になると思います(笑)。個人としては、引き続き1周のパフォーマンスを高めて、自信を取り戻すことに集中します。

それとニコ、おめでとう。マヒンドラやアプトで一緒だった頃から、彼が非常に速いことを知っていました。本当におめでとう。

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