
ダン・ティクタムが、自身の所属するクプラ・キロから今シーズン2度目となる戒告処分を受けたことが明らかになった。
5月16日のモナコE-Prixで、ティクタムは予選で圧倒的な速さを見せポールポジションを獲得。しかし、レース中にアントニオ・フェリックス・ダ・コスタと接触し、最終的にリタイアに終わった。
問題視されたのはレース後の行動で、義務付けられているメディア対応とチームミーティングを欠席。これらの行為を受け、チームはティクタムに対して正式な戒告処分を言い渡す決断を下した。
なお、1度目の処分は第2戦メキシコシティE-Prixのレース後の不適切な言動を理由に科されたもの。今回、チームは改めて厳しい姿勢を示す格好となった。
クプラ・キロのラッセル・オヘイガン代表は、「モナコ以降、私たちはダン(・ティクタム)と多くの問題について話し合い、今シーズン2度目となる戒告処分を科すことにしました。」と現状を明かした。

モナコE-Prixの週末を経て話し合いの時間を設けた結果、オヘイガン代表は「2つの明確な教訓がある」と述べる。そのうちのひとつは、「ダンに対し、どのようなアプローチをとっているかを本当に理解し見直すこと」だと話す。
「1周の速さは驚異的なものの、レースでは本来のポテンシャルを発揮しきれていません。フォーミュラEにおいて、トップ争いのさなかの不完全さは一切許されません。私たちはアプローチ、目標、方法、評価基準を見直す必要があります」
ふたつめには、ティクタムのプロとしての姿勢や、チームに対する敬意の重要性について言及した。
「ダンの持つフラストレーションやエネルギーが建設的な方向へと活かされるようにすることが必要です。彼の気持ちは理解できますが、チームが組織として機能し、最高のパフォーマンスを発揮するための根本である、プロフェッショナリズム、敬意、そしてチームワークの基準は、全員で維持することが求められています」
チーム内で厳しい処分が下された一方で、オヘイガン代表は「ダンは今季も高いパフォーマンスを発揮しており、現在の獲得ポイントが示している以上の結果に値するドライバーです」と高く評価する。
今シーズン、ティクタムを襲い続けている“不運”についても、「彼の制御外の出来事によって得られたはずの好結果が阻まれる場面が何度もありました。現在の2倍から3倍のポイントを獲得していてもおかしくありません」と言及し、「ダンのようなドライバーにとって、競争の激しい環境においては不満が募ることもあります。」と冷静に分析する。
オヘイガン代表は、チームとしてもドライバーを支える基盤を強化する必要性があると認め、シーズン後半戦への展望を語った。
「彼が最高の力を発揮できるよう、チーム側にもプラットフォームとサポートを提供する責任があります。今後、私たちが彼に求めているものをより多く引き出せるよう、改善されたアプローチを共に実践していきます。現在進めているプロセスによって、彼がコース内外で成長を示し、シーズン後半戦をともに強力なものにしていけると確信しています」
(文=矢野 巧)






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