
【上海】5日に中国・上海で開催されたABB FIA フォーミュラE世界選手権の第13戦。エンビジョン・レーシングのジョエル・エリクソンが3位表彰台を獲得した。チームのホームレースでもある中国で、エリクソンは自身初の表彰台登壇を果たした。

雨の降る難しいコンディションのなか、レースの後半にかけてバッテリー残量で大きくリードを持ち首位を走行していたエリクソン。快走を続けていたが、路面が乾いていく状況の中ドライコンディション用のセットアップを選択したルーカス・ディ・グラッシに先行を許し、最終的に3位でチェッカーフラッグを受けた。
18番手スタートから追い上げたエリクソンは、「タフなレースだった」と振り返る。
「後方から追い上げなければならず、表彰台を掴むため激しい争いを強いられました」
レース中盤に首位へ躍り出ると、もっとも風の抵抗を受けるトップに位置しながら一時は後続よりも2%以上多いバッテリー残量を維持していたエリクソン。残りの周回数やエネルギー残量に疑問すら抱いたと明かした。
「自分たちのペースがあまりにも速かったので、エンジニアに『本当に正しいラップを走っているのか?』と2、3回は確認しました。間違ったペースで走っているのではないかと思ったくらいでしたからね」
しかしレース最終盤、他車がコース上にストップしたことでフルコースイエロー(FCY)が導入され、全車が減速を余儀なくされた。その後レースが再開されると、変化したコンディションにマシンのパフォーマンスが合わなくなってしまったという。
「FCYまでは完璧にレースをコントロールできていましたが、以降はタイヤが本当に息を吹き返さなかったんです」
「勝利が少し手からこぼれ落ちてしまったように感じました」
残り2周の段階でレースが再開され、ジャン=エリック・ベルニュ、ディ・グラッシとの激しいポジション争いを経て、エリクソンは最終的に3位をつかみ取った。
「最終的にあと一歩及びませんでしたが、今日は素晴らしいパフォーマンスを示すことができましたし、初表彰台にもとても満足しています。ここまで本当に長い道のりでした。数年間、フォーミュラEのシートを勝ち取るために激しく戦ってきましたからね」
「もちろん優勝を望んでいましたが、チームにとって最も重要な上海のレースで、表彰台という結果を届けられたことは最高に嬉しいです。この週末、大勢のエンビジョン・レーシングのスタッフや社員の皆さんがここに駆けつけてくれているのを目にできて、本当に素晴らしかったです」
キャリアベストの成績を残したエリクソンだが、優勝も見えていた好パフォーマンスを経て、さらなる闘志を燃やしている。
「レーシングドライバーですから常にそれ以上の結果を求めています。ですが、チームに表彰台を届けることができましたから、いまはとにかく喜びたいと思います」
(文=矢野 巧)








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