「FEではまだやりたいことが」「やっぱり勝ちたかった」 マイアミE-Prix【決勝後プレスカンファレンス】

「FEではまだやりたいことが」「やっぱり勝ちたかった」 マイアミE-Prix【決勝後プレスカンファレンス】

 1月30日・31日(現地時間)に開催されたフォーミュラE 第3戦はアメリカ大陸最後のレースとなったマイアミE-Prix。
 雨の降る難しいコンディションのなか表彰台を獲得した3名のドライバーがプレスカンファレンスに参加した。

ミッチ・エバンス(ジャガーTCSレーシング)

Simon Galloway/LAT Images

ミッチ、おめでとうございます!
早速ですが…これで頭を剃らなきゃいけないんですよね…?

(ニック・キャシディはメキシコシティE-Prixで「優勝したら坊主にする」という賭けをし、坊主姿でマイアミのパドックに現れた。)

正直、やりますよ(笑)全然問題ないです。坊主にしてレースに勝てるなら喜んで。

似合うと思いますか?

ノーコメントで…

わかりました。
さて、これで通算15勝となりフォーミュラE史上最多勝利数記録を樹立しました。
この週末までは0ポイントとやや苦しいスタートでしたが、表彰台に戻ってきた今の気持ちは?


特別な節目になりましたね。15勝というのは良い数字ですし、もちろんまだ更新していくつもりです。フォーミュラEではまだやりたいことがありますからね。
一番大きな目標はまだ手の届かないところにありますが、それでも誇りに思える記録ですし、これをきっかけにシーズンを立て直せればと思っています。

開幕数戦のペースは本当に厳しく、今週末のドライコンディションでもペースが全然足りず、驚くほど悪かったです。雨が僕を救ってくれましたよ。
タイトル争いに本気で挑むにはペースが足りないのは理解していますし、もっとハードワークが必要です。
今日はウェットコンディションで、ターン1から車が完全に決まっていました。なぜかは分かりませんが、ウェットでは完璧に機能しましたからドライでは逆のことを試さないといけませんね。
ロケットシップを与えてくれたチームには本当に感謝しています。
他のドライバーがアタックモードを使っている中、僕は使わずに前に近づくこともできましたし、思っていた以上に楽に追い上げることができました。
ニコ(・ミュラー)の前に出てからは、最後のアタックモードをどう抑えるか、という展開でした。
お互い残り6分を残していましたが、何とか彼を後ろに抑えられるだけのペースがありました。

優勝できて本当にうれしいです。今日の朝起きた時点では全く予想していませんでしたが、ありがたく受け取ります。
これが僕たちにとって良いリセットになればいいですね。

ニコ・ミュラーをオーバーテイクしたシーンですが、最後のターンで仕掛けるのは最初から狙っていたのでしょうか?

はっきり決めていたわけではありませんが、あのコーナーは一番仕掛けやすくて、安全な場所だと思いました。少し行き過ぎてしまっても致命的ではないですからね。
もし相手がインサイドに入れば、トラクションの差でクロスラインを狙えます。今日はトラクションが本当に良かったので、そこは自分の強みだと分かっていました。
ディフェンスされた瞬間に「いける」と思いましたし、実際うまくいきました。
他にもターン1という選択肢はありましたが、同じようなペースだったので、タイミングを待つしかありませんでした。

今シーズン、ジャガーTCSレーシングはこのレースまで誰もポイントを取れていませんでした。
雨の中で、より慎重になった面はあったのでしょうか?


難しいところですね。
ポイントが必要だからと強気に行く方法もあるし、慎重すぎると逆に苦労することもあります。
前戦メキシコシティでは、引き延ばしの戦略を狙っていたところ大きく当てられてレースが台無しになってしまいました。
今回はとにかく生き残ること、持っているペースで走ること、ミスをしないことが重要でした。
ドライだったら、パックレースやペロトン効果で全然違う展開になっていたと思いますが、ウェットのおかげで純粋なペースがあったので、すごく楽な展開でした。

アメリカでは毎年新しいトラックでレースしていますが、来年は2レースになる可能性もあります。
アメリカでのレース、そして複数開催についてどう思いますか?


もちろん大歓迎です。
巨大なマーケットですし、F1にとっても重要な国ですから、ほかの都市でもレースしたいですね。
メーカーやパートナーにとっても、アメリカは非常に重要です。
もっとレースがあっていいのではないでしょうか。

ニューヨークでレースしていた頃は、ウィナーは水に飛び込むのが伝統でしたよね。
今日はどうやって祝いますか? ビーチも近いですよ。


みんなが行くなら、行きましょうか。
言わない方がいいかもしれませんが…ここには良い選択肢がたくさんありますからね(笑)


ニコ・ミュラー(ポルシェ・フォーミュラEチーム)

Mitsuaki Futori/LAT Images

ポールシッターで2位表彰台のニコ。足首は大丈夫ですか? 表彰台で少し転びそうでしたが。

大丈夫です。ショーのためですよ(笑)
今日は本当に良い一日でした。ただ、レースではミッチを抑え切るだけのものが少し足りませんでしたね。彼にふさわしい勝利ですね。

ポールから勝てたら最高でしたが、それでもダブル表彰台ですし、満足です。
ポルシェが僕を信頼してくれたことへの恩返しにもなりましたし、チームの努力に本当に感謝しています。
新しいサーキット、未知の要素、そして今日のコンディションを考えれば、パスカル(・ウェーレイン)と一緒にこれだけのポイントを持ちかえることができ、とても良い結果になりました。

ポールポジションのグリッドに並んだ直後に雨が降り始めましたが、その時はどう感じていましたか?

ポールからスタートする立場としては、雨はむしろ歓迎でした。
ドライだったら、かなりエネルギーマネジメント主体のレースになっていたでしょうし、ウェットの方がカオスが少ない可能性がありました。実際、フルコースイエローもセーフティカーも入らず、レースは比較的クリーンでしたよね。
後ろで一度だけ接触した音を聞きましたが、それだけでしたね。

もちろんウェットコンディションでは車のパフォーマンスは未知数になります。
ドライで車がすごく良い感触だっただけに、「今ウェットになるのか」という気持ちもありましたが、パッケージには自信がありましたし、雨の中でのドライビングには常に自信があります。
結果的にそれが正しかったと実感しています。

上位スタートのドライバーらが序盤にアタックモードを使いましたが、どのような意図があったのでしょうか?

こういうコンディションでは、四輪駆動(アタックモード)が助けになります。
フェリペ(・ドルゴビッチ)がすぐにアタックモードを使ったので、置いていかれないためにアタックモードを使用しました。
前にいれば周りの戦略に対応できますから、あのタイミングでの最初の使用は必然でした。
一方で、2回目のアタックモードは、レースにどのような介入があるか分からないので、できるだけ引っ張ろうと戦略を立てることになりました。

長い間ポルシェのパワートレインを使ってきましたが、今季はワークスチームの一員です。
ここまで常に限界までプッシュしてくるチームメイトと一緒に戦ってみてどうですか?


素晴らしいです。
世界選手権でワークスドライバーとしてこのブランドを代表できるのは特別ですし、この機会を心から楽しみ、最大限活かしたいと思っています。

すべてが非常にプロフェッショナルで、最初から車にもすぐ馴染めましたし、チーム、そしてパスカルとの仕事もとても楽しいです。
フォーミュラEでは細かい部分が差を生みますから、同じマシンとはいえ昨シーズンとは驚くほどフィーリングが違っていて、適応のプロセスは必要ですね。
新しいチームと働く際、技術的にも同じ言語でコミュニケーションをとる必要があります。

今週末は多くのことがうまく噛み合いました。
メキシコやサンパウロでも、純粋なパフォーマンスという点ではかなり満足していましたが、もう少し多くのポイントを持ち帰れても良かったと思います。
それらの週末では少し運がなかった部分もありましたが、それもフォーミュラEです。
ですのでチャンスが来た時にそれをつかまなければいけません。今日はほぼ最高のリザルトを獲得できましたが、気持ちはまだまだハングリーです。

パスカル・ウェーレイン(ポルシェ・フォーミュラEチーム)

Simon Galloway/LAT Images

パスカル、マイアミでまた素晴らしい結果になりました。この街とは相性がいいようですね。
(昨シーズンマイアミE-Prixで優勝を果たした。)

週末を通して苦しんでいて、車の挙動にも満足していませんでしたから、レース前まではそう思っていませんでしたよ。
原因を見つけて修正するのは簡単ではありませんでしたが、最終的には問題を解決でき、表彰台、しかもダブル表彰台を獲得できました。
ペースはありましたし、チーム全体にとって重要な結果です。

マイアミのこのトラックが難しいといわれる部分はどこにあるのでしょう?

正直、そこまで難しいコースではありませんね。短くてコーナーも少ないですし、データを見るとブレーキングポイントは5か所くらいしかありませんでした。
ドライコンディションの場合、スリップストリームとペロトンでかなりカオスなレースになっていたと思います。
ウェットだったのは、ある意味で良かったですね。
ただ、コーナーが少ない分、タイム差は非常に僅差になります。それが一番難しいところです。

これでチーム選手権とマニュファクチャラーズ選手権の両方で、25ポイント以上のリードを築きましたね。チームの雰囲気はかなり良いのでは?

レース前よりは確実に良い雰囲気なのは間違いありません。ダブル表彰台はいつだって美しい結果ですから。
もちろん、どちらかが勝っていればもっと良かったですが、ひとつの週末で30ポイント以上取れる週末はそう多くありません。
とはいえ、勝ちたかったですね。

表彰台には、またあなたの娘さんの姿がありました。もう表彰台に乗ると思ってレースに来ているのではないでしょうか?

レースに来たら、表彰台に行くと思っていますから、僕へのプレッシャーは大きいです(笑)。

もし彼女が来ているのに、表彰台に上がれなかったらどうしましょう。

ほかの人と表彰台に登らせるわけにはいきませんが…ニコ(・ミュラー)ならいいかもしれませんね。

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